※本記事は私自身の体験と考えに基づくものです。特定の金融商品の購入を勧めるものではなく、最終的な判断はご自身の責任でお願いします。制度の内容は2026年6月時点の情報です。
私がiDeCo(イデコ/個人型確定拠出年金)を始めたのは2018年。気づけばもう8年近く続けています。当時はまだ「老後資金は自分で用意する時代」という言葉がじわじわ広がってきた頃で、節税にもなるならとりあえずやってみよう、という軽い気持ちで口座を開きました。
この記事では、2026年6月時点でのiDeCoの制度をできるだけわかりやすくまとめつつ、実際に8年続けてみて感じたこと、そして正直なところ「今から始めるなら新NISAの方が先でいいんじゃない?」と私が思っている理由を、できるだけ正直に書いていきます。
📋 目次
そもそもiDeCoってどんな制度?(2026年版)
iDeCo(個人型確定拠出年金)は、ひとことで言うと「自分で積み立てて、自分で運用する、自分専用の年金」です。国がつくった私的年金の制度で、毎月一定額を積み立て、そのお金を投資信託や定期預金などで運用し、原則60歳以降に受け取るという仕組みになっています。
掛金の上限は働き方によって決まっています。2026年6月時点での主な区分は次のとおりです。
- 🏢 会社員(企業年金なし):月額2万3,000円(年27万6,000円)まで
- 🏢 会社員(企業年金あり):月額2万円まで ※他制度との合算で上限あり
- 🏛️ 公務員:月額2万円まで
- 👤 自営業・フリーランス(第1号被保険者):月額6万8,000円(年81万6,000円)まで ※国民年金基金等と合算
- 🏠 専業主婦(夫)など(第3号被保険者):月額2万3,000円まで
ちなみに私は会社員(企業年金なし)なので、上限の月2万3,000円で続けています。掛金は5,000円以上1,000円単位で自由に設定でき、年1回まで金額の変更も可能です。「最初は無理のない金額で、慣れてきたら増やす」という調整ができるのは安心ポイントだと思います。
iDeCo最大の魅力は「3つの税制メリット」
iDeCoが「節税になる」と言われるのは、次の3つの税制優遇があるからです。ここはiDeCoを語るうえで一番大事なところなので、しっかり押さえておきたいポイントです。
- ① 掛金が全額所得控除:積み立てた金額がまるごと所得から差し引かれ、毎年の所得税・住民税が軽くなります。
- ② 運用益が非課税:通常は約20%かかる運用益への税金がゼロ。
- ③ 受け取るときも控除あり:一時金なら「退職所得控除」、年金なら「公的年金等控除」が使えます。
特に①の「掛金が全額所得控除」は、新NISAにはないiDeCoだけの強みです。たとえば会社員で月2万3,000円(年27万6,000円)を積み立てた場合、所得税・住民税の負担が年収によっては年4〜8万円ほど軽くなることもあります。これは運用がプラスでもマイナスでも関係なく、積み立てているだけで毎年確実に戻ってくるのが大きいところ。私自身、毎年の年末調整でこの控除を実感するたびに「やっててよかったな」と思います。
【2026年12月改正】iDeCoはこう変わる
iDeCoはこれから大きく拡充されます。2026年12月1日施行(実際の掛金への反映は2027年1月の引き落とし分から)で、次のような改正が予定されています。
- 📈 加入できる年齢が「65歳未満」→「70歳未満」に拡大(一定の条件あり)
- 💰 会社員(企業年金なし)の上限が月2万3,000円 → 月6万2,000円へ大幅アップ
- 💰 自営業の上限が月6万8,000円 → 月7万5,000円へ
つまり、これまで「枠が小さい」と言われがちだった会社員でも、改正後はかなりまとまった額を積み立てられるようになります。長くコツコツ続けたい人には追い風の改正ですね。
私のiDeCo体験談(2018年〜)
ここからは、実際に8年続けてみた私のリアルな話です。
始めた2018年当初は、とにかく「分散させなきゃ」という意識が強くて、定期預金・インデックス投資・債券型の投資信託など、いろいろな商品にバラバラと配分していました。投資初心者だったこともあり、「値動きのあるものに全部入れるのはこわい」という気持ちが大きかったんですよね。
でも続けていくうちに、「そもそもiDeCoは60歳まで引き出せない=超長期の運用なんだから、長期で伸びが期待できるインデックス投資に寄せた方がいいのでは?」と考えるようになり、途中からはインデックス投資(国内株式・外国株式)一本に切り替えました。元本確保型の定期預金は安心ではあるけれど、手数料を考えるとほとんど増えず、長期で運用するうまみが小さいと感じたからです。
📉 そして忘れられないのが、コロナショック(2020年)での元本割れ。それまでコツコツ積み上げてきた評価額が、一気にマイナスに転じたときは正直ドキッとしました。「これ、大丈夫なやつ…?」と画面を何度も見てしまったのを覚えています。
ただ、結果的にこのとき「狼狽(ろうばい)売りをしなかった」のが正解でした。iDeCoは原則60歳まで引き出せないので、嫌でも売れない=強制的に長期保有になります。「引き出せない」というデメリットが、暴落時には逆に「余計なことをしなくて済む」というメリットになったんですよね。その後、相場は回復し、評価額もしっかりプラスに戻りました。暴落を一度経験して持ち続けられたことは、自分にとって大きな自信になっています。
正直、出口戦略が思ったより難しい
8年続けてきて、いちばん「うーん」と感じているのが出口戦略(=受け取るときにどうするか)の難しさです。
iDeCoは受け取り方によって税金の扱いが変わります。一時金で受け取れば「退職所得控除」、年金形式で受け取れば「公的年金等控除」が使えるのですが、会社からの退職金がある人は、ここで話がややこしくなります。
⚠️ 2025年度の税制改正で「退職所得控除の10年ルール」が導入されました(2026年1月以降の受け取りから適用)。これは、iDeCoの一時金と会社の退職金を10年以内に両方受け取ると、退職所得控除の枠が重複調整され、税負担が増えるというもの。改正前は「5年ルール」だったので、空けるべき期間が5年→10年へと長くなり、いわゆる「60歳でiDeCo・65歳で退職金」という王道の受け取り方が使いにくくなってしまいました。
新NISAなら、いつ引き出しても、いくら利益が出ても非課税で、出口で税金の計算に頭を悩ませる必要がありません。それと比べると、iDeCoは「入口(所得控除)」はわかりやすいのに、「出口」がかなり複雑。退職金の有無や受け取る順番・タイミングまで考えないと、せっかくの節税メリットを取りこぼしかねない――ここが、私が正直に「難しい」と感じている部分です。
今から始めるなら、新NISAを優先でいいと思う
ここからは完全に私個人の考えです。
暴落しても狼狽売りをせず、長期でインデックス投資をコツコツ続けられる人であれば、今から始めるなら、まずは新NISAの方がいいんじゃないかなと私は思っています。理由はシンプルで、新NISAは①いつでも引き出せる、②出口で税金の計算がいらない、③非課税枠も大きい(年間最大360万円・生涯1,800万円)から。iDeCoの最大の弱点だった「60歳まで引き出せない」「出口が複雑」という部分を、新NISAはきれいにクリアしているんですよね。
なので私の感覚としては、「まず新NISAの枠を埋めることを優先して、それでも余裕があればiDeCoを追加で考える」くらいのスタンスでいいのかな、と。
💡 ただし、調べてみて「ここは補足しておきたい」と思ったこと
「新NISA優先」は私の本音ですが、ネット上の専門家の意見もいろいろ見てみると、一概に「NISAを全部埋めてからiDeCo」とは言い切れない面もあるようです。
というのも、iDeCoの「掛金全額所得控除」は新NISAには絶対にない強みだから。特に年収が高めの人(目安として年収500万円以上)ほど節税効果が大きく、専門家の間では「iDeCoで浮いた税金を、そのまま新NISAの投資資金に回す」という”併用”がいちばん効率的、という意見も多く見られました。NISAの枠を全部埋めるまでiDeCoを後回しにすると、その間ずっと所得控除のメリットを取りこぼすことになる、という考え方ですね。
つまり整理すると、こういうことだと思います👇
- ✅ 近い将来に使うお金(教育費・住宅・60歳前に使う可能性)があるなら → いつでも引き出せる新NISA優先でOK
- ✅ 収入が安定していて、所得控除のメリットを毎年しっかり受けたいなら → 無理のない額でiDeCoも”併用”する価値あり
- ✅ 会社の退職金が多い人は、10年ルールの影響を受けやすいので出口の計算に要注意
なので、「新NISAを優先」という私の結論はそのままですが、「iDeCoは後回しでまったく問題なし」とまでは言い切れない、というのが調べてみての正直な感想です。所得控除の効果が大きい人にとっては、少額でも並行してiDeCoを続ける意味は十分にある。要は自分の年収・退職金の有無・お金を使う予定によって最適解は変わる、ということなんだと思います。
まとめ
- 🟢 iDeCoは「自分で積み立てる年金」。①掛金が全額所得控除 ②運用益非課税 ③受取時も控除の3つの税制メリットが魅力
- 🟢 2026年6月時点の上限は会社員(企業年金なし)で月2万3,000円。2026年12月改正で月6万2,000円に大幅アップ&加入は70歳未満まで拡大
- 🟢 私は2018年開始。当初は分散投資→途中からインデックス一本に。コロナで元本割れも、狼狽売りせず持ち続けて回復
- 🟢 ただし出口戦略は難しい。2026年からの「退職所得控除10年ルール」で、退職金がある人はさらに注意が必要に
- 🟢 長期でインデックス投資を続けられるなら、今からは新NISAを優先でいいと思う。ただし所得控除メリットが大きい人は、iDeCo併用も十分アリ
iDeCoも新NISAも、「正解はひとつ」ではなく、自分のライフプランに合わせて選ぶものだと8年やってみて実感しています。この記事が、これから始めようか迷っている方のヒントになれば嬉しいです🌱
※税制や制度は今後も改正される可能性があります。実際に始める際や受け取り方を決める際は、最新の情報や、必要に応じて専門家(税理士・FPなど)にご確認くださいね。
音楽を楽しみながらお金を節約する仙台ライフ 